年金

特別支給の老齢厚生年金

昭和60年の法律改正により、厚生年金保険の受給開始年齢が60才から65才に引き上げられましたが、移行を段階的にスムーズに行うために「特別支給の老齢厚生年金」という長い名前の制度が設けられました。
「特別支給の老齢厚生年金」を受け取るためには以下の要件を満たしている必要があります。

  • 男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと。
  • 女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと。
  • 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること。
  • 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと。
  • 60歳以上であること。

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20140421-02.html

受け取りには誕生日以降に手続きが必要

「特別支給の老齢厚生年金」は自動的に受け取れるわけではなく、自分でを手続きが必要で、誕生日の数ヶ月まえに用紙が送られてきていました。ただ、手続きそのものは誕生日の1日前からしかできません。誕生日を過ぎて、手続きをしようと読み始めると、初めて聞く用語も多く、見たこともない番号が必要だったりと、大変なストレスですが、ねんきんダイヤルというフリーダイヤルに電話すると、丁寧に教えてくれます。例えば、銀行口座の確認のために通帳のコピーが必要ですが、ネット銀行に通帳はありません。諦めて都銀にしようと思ったのですが、念のためにねんきんダイヤルに問い合わせてみると、ネット銀行のサイトを印刷したものでOKでした。わからないことは悩まずにすぐに電話するのがおすすめです。ただ、私の場合は、退職した会社が年金手帳と雇用保険被保険者証を保管しており、それを私に返却するのを忘れていたため、ねんきんダイヤルや旧の職場に連絡をしても、前提条件が違っているために話が合わず、返却されていないことに気づくまでにだいぶ時間を使ってしまいました。

必要な書類がやっと整って、用紙に向かい合うと印刷されている名前の漢字が、戸籍上の字と異なっていることに気が付きました。この時点で私は自力での提出を諦めて、年金事務所の相談窓口にいくことにしました。フリーダイヤルで予約をとると、なんと1ヶ月先しか空いていませんでした。

収入があるともらえない

予約した時間に年金事務所にいって、記入内容を確認してもらいました。名前は戸籍上のものでなくてはならないとのことで、年金データベースの名前を修正してもらい、サインも戸籍上の名前で行いました。他にも2点ほど記入漏れがありました。自力で書いて郵送で出していたら、いろいろやり取りが必要だったのではないかと思います。

窓口にいって初めて知ったのですが、「特別支給の老齢厚生年金」は働いていて収入があったり、失業保険を受け取っていると、一部もしくは全額受け取れないようです。どうして失業保険と年金がつながるのかわからなかったのですが、この年金の意味合いは、65歳になるまでの間に受給者がそれなりの暮らしができるようにするためのものなのですね。

窓口での手続きは10分ほどで終わました。年金は偶数月に給付されるので、初回の受け取りは10月とのことです。手続きは誕生日からなのですが、その前に申込用紙を読んで、必要な書類を準備しておくことをお勧めします。